2005年04月26日

底辺なもの21 市役所前のキス

昨日は脱線事故のニュースにクギ付けになっており
NHKのフランス語会話もそっちのけでブログの更新どころではありませんでした。

そして今朝は出勤の電車に乗るのが憂鬱で。
もし山手線であんなことになったらどうなっちゃうんだろう…とか
考えつつも、でも乗らないと移動手段が無いので
乗るしかないのがサラリーマンの悲しいところです。

まだ幼い頃、京都の福知山というところに住んでいた事があるのですが
今回の事故は福知山線、ということで驚きました。
事故があったのは尼崎の方なので離れているとはいえ
知っている地名が繰り返しテレビから聞こえてくるのは
ほんとうに気持ちがざわざわします。

学生時代の友人も西日本に比較的多いので
亡くなった方の名簿なんか流れると、祈るような気持ちで
テレビを見つめてしまいます。
被害に遭われた方には、ほんとうに何と言えば良いのか…。

明日は我が身とはいえ、自衛策は何も無いんだな、
こういう可能性もあることを覚悟しておかなければならんのだなと
不安をかきたてられるばかりです。

さて、今日はそんな重い気持ちながらも
ネットでみつけたとあるニュースの話題。

あるカメラマンの署名入り写真が
2000万円で落札されたというニュースでした。

「市役所前のキス」という写真をご存知でしょうか。
恵比寿の東京都写真美術館の大きな壁に、
有名なキャパの写真と並んでいる写真です。↓
doi_01.jpg

東京都写真美術館は一時期めちゃくちゃ通っていた事があります。

というのも、写真美術館の中には映画が上映されるホールがあって、
そこは古いイタリア映画の特集上映だったり
マニアックなドキュメンタリーだったり、
もうそこらへんの映画館ではなかなか見られないようなセレクトの
映画が多いので、つい足を運んでしまうわけです。

写真美術館の「市役所前のキス」は、大きな壁いっぱいに
キスをするふたりが描かれているわけですけれども
私はどういうわけかこの写真がめちゃくちゃ好きです。

この写真が取られたのは50年以上前のパリ市内。
パリって言うところは昔も今も変わらずおしゃれな街なのですが
それが一目でわかる写真です。
まぁ映画のようなドラマチックな一瞬。

細かいところをみると。
男の人のマフラー使いだったり、仕立ての良いスーツ、
丈夫そうな鞄、持ち物のひとつひとつがとても上質上品なところも
お気に入りなところです。

そしてなんといっても
パリの空気がそのまま切り取られたような写真に、
何度見てもクギ付けになってしまいます。

パリという街が、いかに風景の変わらない街なのかというのが
よくわかります。50年前の写真とは思えないくらい変わらない。
何百年も前からあの風景で、これからもずっとあのままで
パリの人々を見守り続けるであろう建物の佇まいに
ため息が出てしまいます。

実際にパリに旅行に行ってみたとき、
あまりにも街が歴史そのもので驚くばかりでしたけれども
何が良かったってその街の風景となっているパリのひとたち。

午前中からクレープ屋でシードルをカパカパと飲み干す
陽気なおっさん連中がいたり、
かと思えば高そうなスーツに身を包んだ、
それこそ「市役所前のキス」の紳士のようなビジネスマンが
颯爽と歩いていたり。
(いやもう、後ろをついていきそうになりましたよ…)
タバコの火持ってる?なんて気軽に聞いてくる女子学生。
イラク戦争の開戦のニュースに釘付けで
いくら声をかけても聞いてくれない、
仕事をサボりまくりなホテルのオーナー。
(そんな時期に旅行に行ったわたしもアホですけども)

メガネの本を探している私(アホ丸出しの英語しか話せない)を
「このマドモワゼルのために探してあげてー」と
満面の笑顔で英語の話せるイケメン店員さんを呼んで来てくれた本屋のおばちゃん。
(うーむ。マドモワゼルって呼ばれる年じゃないよな…
 ちょっと情けない)

どれもこれも、一見冷たそうなパリの人々の
日常生活を垣間みることのできる、
小さくはあるがドラマチックな一瞬一瞬で、
思い出すだけでわくわく。これぞ旅行の楽しみですよね。

まぁそんなパリの思い出を呼び起こしてくれる写真でもあります。

ニュースにはその写真のモデルだという方の写真が載っていました。
20050426-00000092-kyodo-soci-thum-000.jpg
こんなおばあちゃんになっちゃったのね…と、
時間の流れを感じずにはいられません(;_;)


それでも変わらないパリの街。
次に行くときにはもっと話したり読んだりできるようになっていたい!ということで
今日ははりきってフランス語会話のテキスト5月号を入手しました。
そしてテレビ録画用のDVD-RWもビックカメラで購入。
もうちょっと生活に余裕があればフランス語を習いにでも行きたいところです。

英語でなくフランス語でパリを堪能する。
言葉の壁がなくなれば、また違った楽しみ方ができる!と信じて
今日もひとり「ぼんじゅ?ぼんそわ?」とつぶやく底辺ズでした。
posted by 底辺ズ隊員 at 22:45| Comment(0) | TrackBack(0) | 芸術 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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